滅びゆくニホンアカガエル
写真はひえ上がった水神さまの池底に見つけたニホンアカガエルの卵塊です。
枝などの積もった乾いた場所ですが、矢印の先端にぬらっとした卵塊があります。
こんな場所が池(元池)には二か所ありました。
この水神様の池は、谷津頭にあって、かつてはまんまんと水をたたえており、今でも水神様の祠が残っています。
しかし、ニュータウンの造成により、だんだん水が減ってきて、谷津の田んぼは耕作されなくなり、
周辺に大きな舗装道路が完成した3年前から、水がまったくなくなってしまいました。
2018年には、この枝谷津から大きな谷津に出る遊休田に池を掘ったので、そこに200個ほどのニホンアカガエルの卵塊が見られました。
ここしか、水がなかったのです。
ですが、この池も枯れました。
せめてこの天神様の池だけでも生き返らせないか、所有者の方の了解を得て、知恵を絞ろうとしています。
今回は、NPO法人ラーバン千葉ネットワークに当会も協力して、オタマジャクシが孵化した時のためにと、小さな池を二つ掘りました。
乾いた地面にぬらぬらした卵塊があった場所を掘ると、周囲から水が染み出て、水が集まる場所だとわかりました。ニホンアカガエルは知っていました。
でも、幼生が生きるだけの水はありません。おそらく3年前に生き延びたアカガエルが寿命の限り、ここに産卵するのでしょう。けれどもそこから次の世代が育つことはありません。こうして、この谷津からもニホンアカガエルは姿を消していくのでしょう。
もちろん、それを食べる食物連鎖のトップにいるサシバも。
0コメント